バンコク都内のホテルの一室で2008年3月4日、タイ東北部ヤソトン県の知事が他殺体で発見された事件で、警察当局は5月30日、国軍最高司令部に所属するチャルムチャイ・マチャクラム少佐を殺害に関与した疑いで逮捕した。この事件では、知事の愛人だったアンカナン・スントンウィパック容疑者が事件発生から数日後に逮捕されたが、知事が泊まっていたホテルの部屋の向かいの部屋の浴室からも知事の血痕が発見されていた。この部屋は、チャルムチャイ少佐の名前で借りられていたものだった。同少佐の関係者は「何者かが少佐の名前を勝手に使って部屋を借りたもので、少佐は事件には無関係だ」と主張していた。 一方、無実を訴えるチャルムチャイ容疑者は、「警察高官にはめられた」と主張している。同容疑者は、数年前にサナン・カチョンプラサート副首相兼内相(当時)が直轄する治安維持室の要請でタイ北部の麻薬密造・密売の摘発に加わったことがあるが、その時、「ポンサク警察副長官(当時、現警察長官)とその家族が薬物の密造・密売に関与している」など、警察と麻薬組織がつながっているとする報告書を提出したため、このことに恨みを持っている警察高官が、ヤソトン県知事殺害事件に関与したとでっち上げて逮捕した、と供述。 これに対し、ポンサク長官は、チャルムチャイ容疑者の発言を全面的に否定するとともに、同容疑者を名誉毀損で訴える意向も示している。 また、殺害の動機について、アンカナン容疑者は、「知事が別れ話を拒否したため」と自供しているが、警察関係筋によれば、警察は「金銭上のトラブルが原因だった可能性がある」とみている。アンカナン容疑者は知事に、チャルムチャイ容疑者が関係する違法な外国為替ビジネスへの投資を勧め、これが原因でトラブルが発生し、知事殺害に至ったとの見方が有力、と警察ではみているようだ。
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海外の金銭トラブルが原因で発生した事件
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